□ヘブライ編 □カナン編 □ バビロン編 □ペルシア編 □ その他編 


―蜜と乳の流れ出る地にて、繰り返される季節と祭儀。その連鎖の断たれる時。

              ・エル先生・


「ヤハウェさん、先生あなたにも嗣業の地をあげちゃいます!
 あなたはこの土地を囲い、いたわり、守るんですよ?
        先生とのお約束ですからね」
 
       El             
 カナンの支配者にして神の中の神。バアルをはじめとする全ての神々の頂点に立つ「いと高き神」。
 性格は温厚で優しい、「あらあら」とかやたらと言いそうな下手するとちょっと天然系なタイプの人で、それは娘(?)のバアルたんにもよく受け継がれてい ると言える。
 カナンの地全体の統治者として、なかなか上手く采配を振るっているらしく、余所者のヘブライの人々に土地(ただし荒地)を与え、彼らと土地の運営をヤハ ウェたんに任命するなど、人情的?かつ実利的に物事を運ぶ手腕は確かなもの。
 現在はメソポタミアやエジプトといった列強に取り囲まれたカナンの今後について色々頭を回しているらしい。
 普段は万神殿でカナンと近隣の神々にたいして教鞭をとっている。



・すきなもの・
 ・牡牛
・きらいなもの・
 ・とくになし


・解説
 神話では、至高神とされながらもほとんどエピソードのない神格なのだが、それは、普段は学校で先生をやっているから外に出ないので、というふうにアレン ジ…いや、アレンジとは言わないか。捏造した。
 神話の断片に拠れば、某ギリシャの雷と天空の神同様に多情な神であったようだ(これは相手は妹一人だが、バアルにも受け継がれている)。その辺りの設定 を活かすと、それなんてエロゲという感じになってしまいそうである。
 …デザイン、見直してみると、どっかの先生キャラにそっくり…





              ・ダゴンたん・

 「ねえ、バアル。ペリシテでもダガンて名乗った方が伝説の勇者っぽくていいかし ら?」


      Dagon

 カナン南部に入植したペリシテの人々が信仰する神。バアルたんとは親子(のような)関係。
 元来は大物だったらしいが、バアルたんと共にシュメールの方から引っ越してきてからというもの、自身は表舞台に立つことはほとんど無い。アナトたん曰 く、この親にしてこの子あり、というような性格で、親子が揃うと、あまりの天然トークの応酬に、バアルたんですらツッコミ役になってしまうという。
 ダゴンたんは見てのとおり海を象徴する神様なのだが、やはりバアルたん同様に豊穣の神としての一面も持っているそうだ。
 ヤハウェたんは彼女をバアルたん同様に完全に敵視しており、「あんたなんか、宇宙から来たでっかいイカみたいなやつの眷属がお似合いよ!」というような ひどい悪口を言ったりする。


・すきなもの
 ・海と畑
 ・卵を産むこと
 ・パン作り
・きらいなもの
 ・ホモ雑誌みたいな名前の奴


・解説
 存在自体はメジャーだけど、扱い的には微妙な立場になっちゃう神さん。とりあえず、私の中でキャラが固まったので、オリ設定は大幅変更。よく知られてい るようにバアルの父(?)神として扱うことになりました。
 ここでは明らかにヤムとデザインが被っているのがつらい(ヤムが「人間にとって扱いにくい自然の海」の象徴であるのに対し、ダゴンは「人間にとって 恵みの元である海」の象徴である、という微妙だが非常に大きい差はあるが)。
 
 
                          




                   
               ・バアルたん・


     「お日様が出て…やさしい雨が降って…
     わたしは、こんな風にあたたかい日が
     ずっと続い てほしいなって思うんだ。
 でも、わかっているんだよ。永遠に続くものはないんだって」

         Baal  Haddu                       現在のカナンにおける神々の中でも、一番の実力者。 出身はシュメールの方らしい。
 優しい性格と確かな実力、判断力を兼ね備えており、カナン万神殿のみんなのせんせいさんであるエル先生をはじめとして、多くの神々に認められている (が、やはり敵も多い)。ちょっと天然なところもあるが、そこもまたチャームポイントである。
 親戚がやたらと多く、本人でもよく把握しきれていないらしい。
 万神殿に侵入したヤハウェたんを一撃で倒してしまってからというもの、ヤハウェたんから一方的にライバル視されているが、本人は新しく出来た友人だと 思っているらしく、万神殿ではクラスメイトとして色々アドバイスしてあげている。
 

・すきなもの・
 ・暖かい季節・雨季
 ・ぽかぽかした日、雨の日
 ・野菜畑
 ・食べること、寝ること(特に添い寝)
・きらいなもの・
 ・暑すぎる季節・寒すぎる季節
 ・乾期、旱魃
 ・海(泳げない)



・解説・
 神話では、ちゃんと威厳のある神様のようなのだが、それではキャラとして色々かぶりまくりそうなので天然キャラに変更。豊穣の神なのでスタイルはかなり 良い。
 バエル250X歳のコーナーのバエルたんは基本的にこのバアルの遥か未来の姿ということになるのだが、プロポーション(特に胸)がかなり変化しているの には、ヤハウェたんの非常に複雑な心境が作用しているものだと思われる。
 デザイン的には、繭の一族見て以来、こういうちょっとえっちなコンセプトのデザインがブームなのでこんな感じになりました。金属表現なんて無理。

   





              ・アナトたん・


  「さあ、楽しいパーティー、始めましょ?」

      Anat                  
 バアルたんの妹にして恋人(自称)。過激なツンデレ。
 普段は天然気味なバアルたんの補佐&ツッコミに専念する少女なのだが、性格、性癖にかなり問題があり、カナンのすべての神々から色々 な意味で恐れられている。
 普段こそ大好きなバアルたんと一緒だから本性を隠しているものの、一旦キレると完全にトランス状態になり、バアルたんでも止めることが出来なくなるので ある。
そうなると、彼女はバアルたんの次に好きな―見境無く周囲の神や人間を八つ裂きにする―ことに専念するようになってしまうのだ。
 彼女のパーティーに列席する栄誉を得た人間は、まずまともに帰ってくることは無いのだが、それでも参加希望者は次から次に現れるそうなので、人間は不思 議な生き物である。
 なお、ヤハウェたんは、初対面の際から彼女にはあまり近づかないようにしている。本能で彼女の本性を察知したのもあるだろうが、それ以上にこういうタイ プの女神が苦手らしい。

・すきなもの・
 ・バアルたん
 ・殺戮
 ・戦争
・きらいなもの・
 ・バアルたんの敵

 
解説・
ゲームだったら、多分専用エンディングが用意されていないタイプのキャラクター。
男性神を女の子化させた場合、その配偶者である女神の扱いにとっても困るのだが、ここではアナトたんはちょっと凶暴だけどおねえちゃん大好きな妹、という 設定になっています。
 親戚の多さはバアルたん以上で、どっちかというと神話学的にはこっちの系譜の方が重要だったりしますね。バアルたんの近縁の神様は登場する予定はありま せんけど、彼女の親戚は登場予定あり。それも、彼女よりもかなりメジャーな御方なので、キャラ的に食われないようにしておかないと。
デザイン的には、ちょっと露出多くしすぎた感じですね。左足のタトゥーは下まで描いてたんだけど、スペースの都合上消滅。バアルたんの武装違いとかもこれ で意味が無くなったりしてるけど、気にしないでいきたい。





             ・アスタルテたん・


             「なにも殺さないでも」

     Astarte            
 バアルたんとアナトたんの妹。
 アナトたんと比べても理性的。バアルたんのボケをにこやかに眺めて流し、決してキレて虐殺モードになったりはしない、アナトたんとは正反対の性格。
 でも、その言動にはどこか腹黒い部分がちらほら。どうもいたずらっぽいところもあるようで、ヤハウェたんの信徒であるヘブライの人々にもイロイロな ちょっかいを出してみたり。
 なお、バアルたんが大好きなのはやはり姉妹共通。
 

・すきなもの・
 ・バアルたん
・きらいなもの・
 ・バアルたんの敵


・解説
重要かつ、有名な女神なんだけど、今までここに出なかったのは実は出すか出さないかが決まってなかったため。キャラ的にアナトやイシュタルと被っちゃうん で、非常 に扱いにくい。
 これがバアルが原典どおり男だったら、正反対の姉妹ヒロインとして配置できるのだけれども、ここではバアルたんが温厚キャラなのでそうもいかない。困っ たものです。
 さすがにアシェラトは出せないだろうなあ。





             ・シャプシュたん・


        「そこまで言われちゃ、ねえ」

     Shapsh            
 カナンの太陽女神。
 カナンにおける困ったときの相談役であり、バアルたんやアナトたんにも頼りにされる存在。
 エル先生の学校でも生徒たちの間でとても人気があるとか。
 

・すきなもの・
 ・人助け
・きらいなもの・
 ・とくになし


・解説
 西洋の神話においては太陽は男性、女性は月とされる場合が非常に多いのだけれども(例:ギリシア)、オリエントは例外的に太陽女神を多く輩出していま す。シャプシュ以外にも、例えばヒッタイトの最高神は太陽女神であったとされていたり。まあ、ただ単に太陽神が山ほどいるから、その中で女性型のものがい くつかうまれたということなのかもしれませんが。





          
             ・ヤムたん・

        
 「わたしは海の支配者!
貴方達は特別に私の下僕にしてさしあげますわ!」       
        Yam Nahar       
 カナンの海の支配者。
 自分の実力を地上の神々に示すため、万神殿に乗り込み、神々を自分の下僕にしようと暴れまわる、が、色々あって、バアルたんに軽く諌められてしまい、 とっとと海へ帰っていったのであった。
 性格的に似た所の多いヤハウェたんとは少し気が合うようで、協力してバアルたんを倒そうともするのだが、自分をペットの象さんと同列扱いにしようとする ヤハウェたんの態度にキレ、同盟は即座に決裂したのであった。

・すきなもの・
 ・海と川
 ・海の生き物
・きらいなもの・
 ・雷
 ・水道、井戸、ダムなど                 

・解説・
 バアルたんルートの中ボス的存在。
 困ったことに、キャラを考えれば考えるほどヤハウェたんと被ってしまう(汗)
 一応、山育ち山暮らしのヤハウェたんに比べて育ちの良さのようなウリがあるのだが、それにしても性格が似たような感じになっちゃうなあ。
 そんなこんなで多分影の薄いキャラになるんじゃないかと。
 デザイン的には特に考えなしに海神だからスク水+海の生き物っぽいアクセサリー。そうしたら、モエゲトンのファルネウスとほとんど同じでやんの。幅の狭 い私。でも、クラゲはかわいいので気に入っている。
 ちなみに、海の神様では後半、某コズミックホラーで名前を売っている大物が登場する予定なので、定番の紺スクを避けて白スクになっています…って、なん だか扱い的に終始不憫だなあ。カワイソス
 そういや、藤子不二雄に「海の王子」って漫画あったよね。いしいひさいちの4コマでやたらと出てくるやつ。と、かなりどうでもいい話題で〆                  




          ・モトたん・ 
 

「お前は萎れ、活気を失い、みじめになり喰い尽くされるだろう。
 私自身がお前を燃やし尽くすだろう」

      Mot         
 死と不毛を司る砂漠の神。
 常に表情を変えず、ほとんどしゃべる事も無く、何を考えているのかは誰にもわからない不気味な存在である。
 他の神々とは違い、その赴く先々に死と荒廃が訪れるとされているため、人間たちからも毛嫌いされているらしい。
 

 誰とでも仲良くしようとするバアルたんですら、彼女を恐れている節があるのだが、何故かヤハウェたんは彼女に親近感を抱いている所があるようで、その姿 を見つけると声をかけたりもする。


・すきなもの・
 ・乾期、旱魃
・きらいなもの・
 ・石臼と鳥


・解説・
 バアルたんルートのラスボス?いや、その手前の中ボスかもしれない、が、物語もへったくれも無いこの企画でそんな妄想ぐだぐだ続けても仕方が無いので どっちでもいい。
 以前はわかりやすく、バアルたんは春と夏、モトたんは秋と冬を象徴する存在にしようと思ったのだが、我々の住む日本とは根本的に気候の異なる地だけに、 どちらかというとバアルたんの象徴するのが秋と冬、モトたんが夏になってしまうのだ。これをそのまま採用するとややこしい事になりそうなので、もっとわか りやすく豊穣の季節と乾期で分けるだけになりました。

デザイン的には結構前から考えていたとおりの形。マフラーとコートをしているのは、植物の育たない季節を象徴したんだけども(ついでに、ヤムのスク水=夏 と対比)、カナンでの植物が育たない不毛の季節って、異常気象でもない限りそんなに寒くならないよなあ。アバウトアバウト
 
                          



       
              ・アッタルさん・

「…一敗地にまみれたからといって、
           それがどうしたというのだ…」

          Attar
  
 見るからにボスキャラっぽい金星の神。
 通常の神としての仕事をこなすと同時に、さまざまな陰謀を誰にも気付かれずに行なっていた策謀家。
 基本的にはヤムやモト同様に主神の座を狙っているようなのだが、真意は不明。何故かヤハウェたんのことを気に入っているらしく、手を結ぼうとしたりもす る予定。
 かなりの自信家で、自身が放つ光の美しさに自惚れているところも。



・すきなもの・
 ・一番星
 ・完璧なもの、絶対的なもの
・きらいなもの・
 ・愚かな人間


・解説
 バアル神話の中では意外とマイナーな神。
 というのは、バアル神話において重要とされるのはやはりヤムとモトとの戦いの部分で、語られるのはいつもそこだからである。
 また、アシュターやアスタルテといった似たような名前の(というか、存在自体混合されがちな)神様が多く、その中に埋もれてしまうということも結構あ る。
 しかし、ヤハウェたんを中心に展開されるこの企画においては、彼はある意味バアル以上に重要な神格となるのである。

 つーか、美形なんてますます描けねーよう
 



       
             ・ラシャプさん・

 
  「…その苦労を、今この一瞬で終わらせてやろう」

         Rassap/Resep
  
 いきなりヤハウェたんに(かなりマヌケな戦闘で)やられた可哀想な神様。
 その名は火をつける者を意味し、元来は炎に関連した神であったようだが、セム系の人々の間では、疫病を撒き散らす、稲妻の神、黄泉の支配者、 「矢の王」として恐れられたという。
 余り有名な神格とは言えないのだが、その割には非常に広範囲にわたって信仰されており、ほぼオリエント全土にその名や同一視される神の姿を見ることが出 来る。例はシュメール、アッカドのナムタル、エジプトのレシェフ、そして、ギリシアのアポロンなどである。
 なお、ヤハウェたんに負けた後は多少更正し、厄除けの神として人々に接するようになったとか。


・すきなもの・
 ・(実は)アナトたん
・きらいなもの・
 ・無力な奴


・解説
 マイナーな神格にもかかわらず、一貫性が無く多岐にわたる性質、幅広い信仰地域と、実は結構興味深い神様。本編に登場した後でここに紹介が掲載された、 今のところ唯一のキャラクターでもある。
 こういう軽い敵役やってくれる神様は貴重。多分、後日談もやると思う。
 







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