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と、こうして少しでも多くの人に『ウォッチメン』の素晴らしさ
を知ってもらおうと、感想などを書き連ねてきたわけですが、困ったことに邦訳版は1998年発売と、そんなに古い本ではないというのに、現在絶版となって
おります。近年刊行された邦訳アメコミの中でも結構なプレミアが付いており、ヤフーオークションなどでは大体、10000円〜というような状態です(な
お、定価も内容の厚さ相応の3800円。私が今まで見た一番ひどい値段は、50000円超えという、お店を疑ってしまうものでした)。 国内邦訳アメコミ出版最後の砦とでもいうべきジャイブでは、サイトや本の間に挟まっているチラシなどの「発売したいもの」に本作を挙げてくれていたんで すが、そのとき一緒に挙げられていた「Vフォー・ヴェンデッタ」すら小学館プロの方が出したくらいなので、あまり希望を持たない方がいいかもしれない。あ とは、続報がまったく聞こえてこない映画版『ウォッチメン』公開の際に期待するしかないかも(映画版は仮に完成したとしてもとても面白くなるとは思えない けど)。 また、何処まで期待していいのかはよくわかりませんが、復刊ドットコムにおいて邦訳版の復刊リクエストが募集されており、うれしいことにリクエスト数が 100票を突破、出版社への復刊交渉が行われてい るとの事です。現在は出版社への打診を行っているとの事ですが、もう半年程その状態なのがなんだか不安です。とっくのとうにアメコミから手を引いているメ ディアワークスだけに、契約が切れていないかどうか… 英語が堪能な方なら、Amazonで 原書のTPB(日本でいう単行本みたいなもの)が買えます。通常版2000円ちょい、豪華版9000円、となかなかインパクトのある値段設定ですね。 『ウォッチメン』以外のアラン・ムーア作品については、アメコミくえすとさ んのコンテンツを参照すべし。邦訳作品の中では、個人的にジャイブから出ている「バットマン・キリングジョーク」が好きです。マーヴルクロスが好きだった ので、こんなふうに色々な話が入っているとうれしくなります。 2012年追記 その後、皆様ご存知のとおりアメコミ邦訳はかつてな い春が訪れております。 もう何年前に書いたかわからん上の文章から月日は流 れ、いまやウォッチメンの映画化は成功し、そしてそれに合わせて新たに刊行されたウォッチメン邦訳版は版を重ね、このアメコミ邦訳の春の大きな土台となっ たと言っても過言ではないでしょう。映画版も上ではやたら偉そうなことを書いてますが、多くのファンにとって納得のいく完成度のものとなるという奇跡も起 きました(個人的な感想とは前に雑記にも書いたんで省略)。 過去の絵や過去の文章を見るのはキツイなあと思いな がら(セントリーが「復帰したかつてのヒーロー」だなんて…)ここも 見直し、どう考えてもいらない最初の文章を全部削る以外は、あとはめんどいのでこの追記だけにとどめてみます。 |